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第98回筑後眼科研究会(7/11開催)のご報告

更新日:7月27日

7月11日に第98回目となる筑後眼科研究会を現地開催しました。


まず特別講演Iでは新潟大学の植木智志先生に「こんなところに神経眼科 ver 2.0」のタイトルでご講演いただきました。実臨床で身近な緑内障性視神経症や基本的な瞳孔所見の取り方、多岐にわたる視神経疾患の原因や鑑別方法、更には眼窩先端部症候群やAdie症候群まで解説いただきました。真菌性の眼窩先端部症候群の症例を提示いただき、盲目的なステロイド投与は生命を脅かす場合があり原因を根気強く精査する必要性を感じました。ハンフリー視野検査を用いた半盲の評価方法は新しい発見で驚かされました。難しいと敬遠されがちな神経眼科ですが、神経眼科は大変奥が深い領域です。ただ神経眼科を専門にする眼科医は少なく、私達眼科医が苦手とする分野でもあります。本講演を通じ、さらに学びを深める必要性を痛感いたしました。

続く特別講演Ⅱでは、京都府立医科大学の上野盛夫先生より、「角結膜疾患を併発する緑内障に対する治療戦略」と題してご講演いただきました。実臨床では緑内障術後に角結膜障害に遭遇することが多々あり、緑内障と角結膜障害は密接に繋がっています。上野先生には角結膜疾患を併発する緑内障患者に対する治療戦略を詳細にお話しいただきました。手術戦略としては周辺虹彩前癒着を評価し、線維柱帯切開術を中心とした術式選択を行うことを強調されました。当科でも導入しているPreserflo microshuntなどの新しい緑内障手術についても手術ビデオを用いて解説いただきました。また上野先生が京都府立医大で基礎研究から臨床研究まで行われた培養ヒト角膜内皮移植にも触れられ、成熟分化細胞の培養のご苦労や今後の展望について述べられました。日本発の薬剤が世界に羽ばたくことは嬉しい限りです。既存の治療法に捉われず新しい治療法を編み出そうとするリサーチマインドに感銘を受けました。今後の発展を願うばかりです。

今回の筑後眼科研究会もExpertから刺激を受ける素晴らしい機会になりました。久留米大学眼科でも明日からの診療・研究に活かしてまいります。

(文責:佐藤大二朗)


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