第9回あざれあ病診連携研究会 (8/7:Web開催)のご報告
- 久留米大学医学部眼科学教室

- 7月22日
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更新日:6 日前
2026年8月7日、第9回あざれあ病診連携研究会をWebにて開催しました。
一般講演
はじめに、久留米大学医学部眼科学講座 外来医長の坂井貴三彦先生より、当科の外来診療の現状についてご講演いただきました。各専門外来の診療内容や受付体制など、久留米大学眼科の各専門外来について詳しくご紹介いただきました。
続いて、病棟医長の佐々木研輔先生より、入院診療の体制についてご講演いただきました。手術症例を中心とした当院の治療方針や、病棟における診療体制・取り組みについてご紹介いただきました。
特別講演
特別講演では、順天堂大学大学院医学研究科 眼科学 主任教授の中尾新太郎先生をお迎えし、「糖尿病網膜症診療の新潮流:内科眼科連携と医療DX」をテーマにご講演いただきました。
ご講演では、まず糖尿病網膜症の疫学や診療の現状についてご解説いただきました。糖尿病網膜症は働き盛りの世代においても重要な視覚障害の原因となり得ることから、眼科への継続的な受診と適切な治療介入の重要性についてお話しいただきました。また、糖尿病診療における眼科と内科の連携の重要性についても、さまざまな観点からご提示いただきました。
糖尿病網膜症は、自覚症状に乏しいまま進行することがあり、早期発見と適切な時期での介入が視力予後を考えるうえで重要です。また、糖尿病網膜症を有する患者さんでは心血管疾患などの全身合併症との関連も報告されており、眼科所見を眼だけの問題として捉えるのではなく、内科と情報を共有しながら診療することの重要性についてもご解説いただきました。
さらに、増殖糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫の治療に用いられる抗VEGF薬について、長期的な治療と腎機能との関連を検討した研究についてもご紹介いただき、眼科治療と全身状態の双方に目を向ける必要性を改めて考える機会となりました。
眼科と内科の連携を支えるツールとして、現在「糖尿病眼手帳」が活用されていますが、患者さんへの認知や活用にはなお課題があります。また、紙媒体であるため、記録できる情報量や長期的な診療情報の管理という点にも一定の制約があります。
こうした課題の解決に向け、中尾先生はスマートフォンを活用した新たな医療連携システムの開発にも取り組まれています。医師が定型化された形式で診療情報を記載し、その情報をスマートフォンのカメラで読み取ってデータ化することで、患者さん自身が診療情報を継続的に保存・管理できる仕組みをご紹介いただきました。
診療情報をデータとして蓄積することで、長期的な経過を振り返ることが可能となるほか、QRコードを活用した内科・眼科間の情報共有への応用も期待されます。さらに、受診日にスマートフォンへ通知を送る機能など、患者さんの継続受診を支援する仕組みも備えており、患者さんと医療者双方の治療継続・診療連携を支えるツールとしての可能性についてお話しいただきました。
医療DXを積極的に取り入れ、将来の糖尿病網膜症診療を見据えて診療・研究に取り組まれている中尾先生のご講演は、私たちにとっても大変示唆に富む内容でした。
今回も大変有意義な研究会となりました。中尾先生には、ご多忙の中、貴重なご講演を賜りましたことを心より感謝申し上げます。
久留米大学眼科では今後も、最新の医療機器を活用した術前・術後の包括的な評価に基づく診療を進めるとともに、アザレアネットをはじめとした地域医療機関との密な連携を通じて、患者さん一人ひとりにとって最適な医療を提供できるよう努めてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(文責:藤堂佑一)








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