Ophthalmic Expert Meeting in Kurume (9/5:ハイブリッド開催)のご報告
- 久留米大学医学部眼科学教室

- 9月16日
- 読了時間: 2分
更新日:9月19日
9/5にOphthalmic Expert Meeting in Kurumeをハイブリッド開催しました。この研究会はメディカルスタッフを対象にした年一回の貴重な会です。

特別講演①:眞野福太郎先生(近畿大学医学部)眞野先生は「網膜の小さな血管にできる動脈瘤や毛細血管瘤を見直そう!」というテーマでお話しくださいました。

糖尿病網膜症になると、網膜(目の奥の膜)にむくみが出て、視力が下がってしまうことがあります。これを「黄斑浮腫」と呼び、現在は薬を目の中に注射する治療(抗VEGF療法)がよく使われています。でも、すべての方に効くわけではなく、治りにくい場合もあります。その原因のひとつが「毛細血管瘤」という、血管にできる小さな膨らみです。この場合、レーザーを使った治療が役立つこともあるそうです。さらに、目の血流を詳しく見る「OCT Angio」という検査での見方の工夫を、わかりやすく解説してくださいました。
特別講演②:若林美宏先生(東京医科大学)若林先生は「網膜上膜(ERM)の手術における
手術前後の評価」についてお話しくださいました。

網膜上膜とは、目の奥に薄い膜が張ってしまう病気で、物がゆがんで見える原因になります。若林先生は、手術前後の状態をわかりやすく数値化して手術のタイミングを判断しているそうです。当科でも術前網膜しわの深さを定量して手術適応を決めていますが、先生とほぼ同じ手術タイミングであり、安心しました。また、手術後に患者さんの満足度を左右するのは「視力の回復」だけではなく、「ゆがみの改善」であることも教えていただきました。その評価には「Mチャート」や「アムスラーチャート」という検査が役立ちます。さらに、立体的な見え方や左右の目のバランスから見ても、早めに手術したほうが結果が良いことが多いそうです。

今回は学内の講義室での研究会であり、みなさん学生気分で討論も大変盛り上がりました。

今回の学びお二人の先生のお話から、検査の工夫や画像の見方がとても大切だと改めて感じました。私たち視能訓練士は、患者さん一人ひとりの病気に合わせて、より正確に検査できるよう努力することが求められます。今回学んだことを、日々の診療に活かしていきたいと思います。
眞野先生、若林先生、ありがとうございました!
(文責:浦上さや夏)








コメント