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第5回筑後眼科手術懇話会 (1/26:Web開催)のご報告

1月26日に新年最初の久留米大学関連研究会である筑後眼科手術懇話会をWebで行いました。

 今回は当院での黄斑上膜関連疾患に対する取り組みについて当院眼科学講座助教の小嶋修生先生に、そして「最新の治療適応・挑戦的な硝子体手術」というタイトルで日本の硝子体手術の最前線で御活躍されている日本医科大学大学院眼科の主任教授であられる岡本史樹先生にご講演頂きました。

   小嶋先生には当院における黄斑上膜の手術適応基準や中心窩異所性網膜内層(EIFL)を用いた分類についてご講演いただきました。一般的に黄斑上膜の厳密な手術適応は現時点では定められていませんが、当院では様々な文献を参考にし、Mチャート数値ならびに網膜皺の最大深度を基準に適応を決めていることを提示されました。また、術前のEIFL厚が術後歪視の予測因子になるのではないかという大変興味深いお話しも聞かせてくださいました。

 そして岡本先生は、黄斑上膜や黄斑円孔、黄斑下出血に加え、開放性眼外傷や黄斑下硬性白斑、Pit-Macular症候群まで、多岐にわたる網膜硝子体疾患の硝子体手術について御講演いただきました。黄斑上膜についてはその手術適応や手術様式のみならず、術後QOLについても視力・変視の両観点からお示しいただきました。黄斑円孔についてはInverted flap時のIOPコントロール調整やILM自家移植の際のILM剥離の場所、ILMの代替法など、私たちが普段悩むポイントをわかりやすく硝子体手術のTipsとしてご教授いただきました。他にも抗VEGF薬が効かない黄斑下の硬性白斑に対する意図的黄斑円孔作成やPit-Macular症候群でのinverted flapのコツ等、先生の幅広い知識と技術を惜しみなく私たちにお示しいただきました。

  久留米大学でも常に時代の先端を感じ学び取りながら、薬物治療も手術も患者様にベストな医療を提供できるよう努めて参りたいと思います。

先生方、大変貴重な御講演をいただき本当にありがとうございました。(文責 永江朗人)




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