FOCUS (7/17:Web開催)のご報告
- 久留米大学医学部眼科学教室
- 7月21日
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このたび、久留米大学医学部 病理学講座の三好寛明 主任教授をお招きし、「眼科領域の悪性リンパ腫診断と当科での病理学的研究」というテーマでご講演いただきました。

私たち眼科では、「ぶどう膜炎」という目の炎症の病気を診ることがよくあります。その中には、通常の治療(ステロイド)ではなかなか良くならないタイプもあり、実は悪性リンパ腫という“がん”の一種が隠れていることもあるのです。だからこそ、目の奥で起こる病気の背景に「がん」があるかどうかを見極めることは、とても重要です。
三好先生の講演では、まず「そもそも腫瘍とは何か?」という基本的なお話から始まり、さまざまなタイプのリンパ腫(濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫など)について、特徴や性質をわかりやすく解説いただきました。
さらに、どのような細胞からがんが生まれてくるのか、細胞の大きさや形、出しているたんぱく質などから何がわかるのか、といった、病理(顕微鏡で見る診断)の奥深さを教えてくださいました。
講演の後半では、三好先生が進めておられる、ゲノム(遺伝子)やAI(人工知能)を使った最新の研究についても紹介があり、目の病気の診断や治療がこれからますます進化していく希望を感じるお話でした。
普段の診療ではなかなか意識しづらい「細胞の世界」を学ぶことで、目の病気に対する理解がより深まりました。三好先生、今後の当科のぶどう診療をさらに深められるとても貴重なお話をありがとうございました!
(文責:木原 崇博)

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