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久留米大学眼科で育つということ— 新井先生 学位取得ストーリー —

このたび、教室の新井先生が博士(医学)の学位を取得しました。

主査の生理学講座(脳・神経機能部門)吉田史章教授との記念写真
主査の生理学講座(脳・神経機能部門)吉田史章教授との記念写真

学位審査当日、基礎3号館セミナー室には静かな緊張感が漂い、教員・医局員・研究補助員が見守る中で発表が始まりました。落ち着いた口調でスライドを進める姿からは、これまで積み重ねてきた診療とEBM(根拠に基づく医療)の実践の日々が自然と伝わってきました。

臨床の疑問から始まった研究

新井先生の研究テーマは、

網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫に対する抗VEGF治療戦略の最適化

です。

日常診療の中で誰もが感じる疑問、

「視力を保ちながら、患者さんの通院負担を減らすことはできないか?」

この臨床的問いから研究はスタートしました。

modified Treat-and-Extend(mTAE)法とPRN法を比較し、視力・網膜厚・注射回数・通院回数を解析した結果、

  • 治療効果を維持しながら

  • 通院回数を減らせる可能性

が示されました。

研究は、単なるデータ解析ではなく、患者さんの生活を見据えた臨床研究としてまとめられました。

学位審査という成長の場

審査では研究デザイン、統計解析、個別化医療などについて多くの質問が寄せられました。

「この臨床研究を行おうと思ったモチベーションは?」「もっと良い治療レジメンは無いのですか?」「分子標的治療、レーザー治療、外科治療との融合は?」「治療耐性獲得例に対する対応は?」などの質問に対し、新井先生は一つ一つ丁寧に回答し、議論は自然と「次のテーマ」へと広がっていきました。

学位審査とは評価の場であると同時に、EBM(根拠に基づく医療)を実践する良医として自立する瞬間でもあります。

その姿は、後輩医師にとっても大きな刺激となりました。

久留米大学眼科の教育

久留米大学眼科では、

  • 日常診療から疑問を見つける

  • それをEBMとして形にする

  • 世界へ発信しつつ日常診療へフィードバックする

という流れを大切にしています。

臨床医として患者さんに向き合いながら、EBMの実践を通して医療を前進させる。

今回の学位取得は、その教育理念を体現する一例となりました。

学位取得はゴールではない

審査終了後、教室メンバーと記念撮影を行い、和やかな雰囲気の中で節目の瞬間を共有しました。

しかし学位取得は終着点ではありません。

むしろ、

「考え、挑戦し続ける臨床医」として成長していく新たなスタートです。

今回の臨床大学院で培われた経験は、今後Academic Surgeonとして一流の眼科外科医を目指す新井先生にとって大きな財産となることでしょう。

新井先生、博士(医学)取得、誠におめでとうございます。

そしてこれからも、EBMを実践する心優しき良医として、さらなる飛躍を教室一同、心より期待しています。




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