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網膜硝子体・糖尿病網膜症外来

網膜硝子体外来では糖尿病網膜症以外の網膜硝子体疾患全般を扱っています。
特に網膜剥離に関しては、診療圏内で網膜剥離を扱っている病院がほとんど無いため、数多くの患者さんが紹介されてきます。
網膜剥離に関しては緊急性が高いものもあり、必要に応じて即日入院や早期手術が可能な体制を整えています。
黄斑円孔、黄斑上膜は手術しか治療法が無く、視力や変視症(歪んで見える)などの症状、光干渉断層計(OCT)にて網膜の状態を評価した上で手術適応を判断し、手術を行っています。
網膜静脈閉塞症は黄斑浮腫を伴い視力低下や変視症をきたす比較的頻度の高い疾患です。以前は硝子体手術にて治療をしていましたが、現在では抗VEGF薬の硝子体内注射が初回治療に選択することが多くなっています。手術に比べて治療成績はほとんど変わりなく、患者さんの負担も少なく、合併症もほとんど認めないため、現在では非常に有効な治療法と考えられていますが、高額であり、 患者さんと相談しながら治療方法を決定しています。

網膜光凝固
網膜裂孔、虚血性網膜疾患の無血管野などに対して行います。

強膜バックリング手術
古くから網膜剥離の治療に用いられている術式です。
最近では硝子体手術の適応が拡大し割合は減少傾向にありますが、比較的若年の網膜剥離には絶対適応です。
当科でも10~40歳台の網膜剥離には第一選択で行っています。

硝子体手術
硝子体手術は網膜上にある出血や増殖組織などを含めて病的な硝子体を切除する手術です。
近年硝子体手術は手術機械の進歩もあり、より低侵襲に手術を行える極小切開硝子体手術(MIVS)が急速に広まっています。以前は20G(直径約1mm)の大きさの器具で硝子体手術を行っていましたが、現在は25G・27Gと、より細い器具での手術を行っております。また広い視野で観察することが出来る広角眼底観察システムを用いた手術が主流となっており、当教室では広角眼底観察システムとしてはカールツァイス社のresightを採用しています。
10年前は、高度な職人の手術といったイメージがありましたが、resightを使用することで、若い多くの術者が育っています。今後も最先端の手術機器を導入して、臨床・教育・研究を行っていきます。

糖尿病網膜症外来では、眼科的治療の必要な糖尿病網膜症の患者さんの治療を担当しています。
糖尿病患者境界型を含めると我が国に約2210万人であり、今後も増え続けると予想されています。最近では手術機器の進歩などによって失明に至る症例は減ってきてはいるものの、当然糖尿病網膜症の患者さんも増え続けると考えられ、眼科では重要な疾患であります。
病態を把握するために、眼底検査以外にも蛍光眼底造影検査(FAG)や光干渉断層計(OCT)を適宜行い網膜症の評価を行っています。
重症化を抑えるためには適切な時期に網膜光凝固を行う必要があります。糖尿病黄斑症や牽引性網膜剥離、血管新生緑内障を合併した症例は視力の改善や維持が困難ですが、放置すると失明に至ることもあり、硝子体手術、レーザー治療、抗VEGF薬の硝子体内注射など適宜行っています。

網膜硝子体・糖尿病網膜症外来
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