ぶどう膜炎外来

ぶどう膜に炎症が起きる病気を『ぶどう膜炎』といい、ぶどう膜とは、虹彩(こうさい)・毛様体(もうようたい)・脈絡膜(みゃくらくまく)の3つの眼球内の組織をまとめた呼び方です。
ぶどう膜炎の原因には種々の疾患がありますが、サルコイドーシス・べーチェット病・原田病が三大ぶどう膜炎と呼ばれています。
三大ぶどう膜炎のほかにもウイルスや細菌など感染性のもの、膠原(こうげん)病や糖尿病、悪性腫瘍などが原因となります。
このように全身の異常が原因となることがあるため、眼の検査に加えて全身検査も行い診断を確定します。必要に応じて眼内液を採取して原因微生物の検索なども行っています。しかし、様々な検査を行いぶどう膜炎の原因を調べてみても、原因が診断できるのは全体の5割程度です。
ぶどう膜炎は種々の原因で起こるため、治療方法も様々です。

年間のぶどう膜炎新患患者数は、約80~100名です。サルコイドーシス・べーチェット病・原田病以外にも、HTLV-Ⅰぶどう膜炎やトキソプラズマ症などの症例数も多く、九州の地域的な特徴といえると思います。
また、最近マルチプレックスPCRを導入しました。これにより感染性ぶどう膜炎の診断率が向上したことに加え、これまで原因不明で、再燃を繰り返していた症例の診断の一助にもなっています。また、マルチプレックスPCRはウイルス量をある程度定量することもでき、治療抵抗性の症例で効果判定に用いたり、再燃の有無を確認したりする際にも有用です。

ベーチェット病に関しては、抗TNF-α抗体治療(インフリキシマブ)治療を行っています。対象が難治性網脈絡膜炎を伴うベーチェット病ということもあり、膠原病内科と連携をとりながら点滴治療を行っています。共通の点滴用シートを作成し、外来の化学療法室を使用しています。眼炎症の沈静化のみならず、口内炎などの眼外症状や血液検査データの改善など全身状態の反応も確認でき、抗TNF-α抗体治療を有効にすすめています。

​サイトメガロウイルス網膜炎に対するガンシクロビル硝子体注射や、悪性リンパ腫に対するメトトレキサート硝子体注射など、硝子体注射を施行する頻度が増加しています。全身投与と局所投与を適切に併用して治療を行っています。

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