11月21日に第112回久留米大学眼科研究会をWeb開催で行いました。今回は久留米、筑後、東京、福岡、北九州と多地域にまたがった開催となりました。久留米会場には筑後地区の演者・座長のみが集まりました。
まず一般講演では福岡大、九州大、産業医大から大変興味深い演題を頂きました。教室からも西原、林、永江の若手医師が発表し、若干緊張しながらも質疑応答まで無事に終えることができました。さらに現在ロービジョン分野で精力的に活動中の辻医師は視覚障がい者の豪雨災害をはじめとした災害対策マニュアル作成の新しい試みについて報告しました。
引き続き教育講演では教室の春田准教授が最近日々の臨床で見出した緑内障に伴う黄斑分離症の診断と治療をはじめとした最新知見を紹介しました。
特別講演では、Duke-NUS Medical Schoolの柳靖雄先生に「加齢黄斑変性の診療アップデート」についてお話頂きました。
特に近年病態が明らかになってきたパキコロイドについて詳細なわかりやすい解説を頂き、今までの疑問点が明解に整理されました。異なる会場間での討論も活発に行うことができました。
続いて聖マリアンナ医科大学の高木均先生に「糖尿病網膜症の病態に基づく治療を考える」のタイトルでお話し頂きました。
大規模臨床試験に基づいた現時点での最良と思われる抗VEGF薬治療方針についてお話頂いた後、PPARαアゴニスト、アンギオポイエチン阻害治療など、ご自身で分子機序を解明された分子についてのVEGF経路以外の抑制治療に言及されました。明日からの診療に直結する大変夢のあるご講演でした。
多地域にまたがったWeb開催でしたが、大きなトラブルもなく研究会を終えることができました。現在コロナ感染第3波の最中で、Gotoの是非で揺れていますが、私達はコロナを全く気にすることなく連休中の大変有意義な半日を過ごすことができました。
柳先生、高木先生、大変お忙しいところ貴重なご講演、ありがとうございました。
今回学んだ事を早速明日からの診療に役立てたいと思います!
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