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『7th Retina Today in Kurume(9/25: Web開催)のご報告』

更新日:2023年10月1日

9月25日に7th Retina Today in KurumeをWebで行いました。

今回は網膜疾患のエキスパートであられる三重大学の近藤峰生先生と大阪医科大学の池田恒彦先生にご講演頂きました。


まず三重大学の近藤先生には網膜中心静脈分子閉塞症(CRVO)の診療をはじめとした最新トピックスをお話し頂きました。

 ご自身が手掛けられた実臨床におけるCRVOの多施設大規模臨床研究の結果、施設ごとに治療成績が異なり、抗VEGF薬の積極治療が視力予後を上げる可能性があること、左右眼で発症に違いが起こることなどを明らかにされました。症例を蓄積して振り返り、科学的に解析することの重要性を示されました。

 さらに最新の広角眼底撮影装置や皮膚電極を用いたERG(網膜電図)などについてのアップデートなど最新の知見を呈示頂き、Withコロナ時代の新しい診療を先取りするとても有意義なお話でした。

 次に大阪医科大学の池田恒彦先生に「網膜硝子体疾患の病態解明~臨床の素朴な疑問を出発点として~」のタイトルでご講演頂きました。

池田先生のご専門である網膜硝子体疾患の診療で生じた素朴な疑問を分子病理学的、分子生物学的に解明されてきた壮大なライフワークをお示し頂きました。

 黄斑円孔や黄斑上膜の進展や治癒過程に網膜幹細胞が密接に関与していること、糖尿病黄斑浮腫の成因にヒアルロン酸が関与していることなどを世界で初めて明解に示されました。

 近藤先生、池田先生ともに私が留学したミシガン大学の先輩であり、20年前にAnn Arborでご一緒した写真もお示し頂き、とても懐かしく思うと同時に月日の経つのがなんと早いことかと実感しました。

しかし、この20年間に両先生ともによき師、仲間とともに一貫した膨大なお仕事を展開されてきた事に改めて感銘を受けました。

やはり今回も両先生の数十年の歩みを感じさせるあっという間の充実した2時間でした。

近藤先生、池田先生、お忙しい所、本当にありがとうございました。先生方を見習って明日からも真摯に診療に取り組み、患者さんに喜ばれるよりよい眼科を実践したいと思います!





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